外観は「中」から決まる。間取りが導く家のかたち
家づくりにおいて、「外観のデザイン」を最初に思い浮かべる方は少なくありません。
シンプルモダンな家、片流れ屋根の家、陸屋根、切り妻屋根、寄棟屋根――理想のイメージは人それぞれです。
しかし実際には、住宅の外観は室内の間取りにより大きく左右されるという事実をご存じでしょうか?
間取りや外観で決定的に左右されるのは、当然ですが敷地と道路との関係性です。
ほとんどの住宅では、まず道路から車が停めやすい位置に駐車スペースを設ける必要があります。
すると、そのすぐ近くに玄関を設けるのが自然な流れです。
こうして、家の正面側の構成がある程度固定されていきます。
玄関の内部には土間収納(シューズクローク)の有無、そこから洗面・脱衣室、パントリー、そしてキッチンへと
つながる一連の動線をどう確保するかが設計のカギになります。
生活動線・家事動線を優先することで、自然と水まわりの配置が決まっていくのです。
家族がもっとも長く過ごすLDK(リビング・ダイニング・キッチン)は、やはり日当たりの良い場所に配置したいところです。
南側や東側に大きな窓を設けることが多く、その結果、建物の形状や開口部のデザインが決まっていきます。
家族構成や暮らし方の希望に応じて、必要な部屋数や面積を確保するために、間取りの最終調整が行われます。
このとき、建物の幅・奥行き・高さといったボリュームが定まり、外観の大枠が完成していくのです。
もちろん、「どうしてもこの外観にしたい!」というこだわりがある方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、外観と間取りのバランスを同時に考えていくことがとても大切です。
意匠性を保ちながら、生活のしやすさも損なわない――
建築士と相談しながら進めることで、その両立は可能です。
住宅の外観は、単なる「見た目」ではなく、暮らし方の表れでもあります。
生活に寄り添った間取りから始めることで、結果として自然で美しい外観がかたちづくられます。
建築士と一緒に、“中から外へ”の家づくりをはじめてみませんか?
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